現状維持機能2

何故このようなことが起きるのか?要するに、この方の「自己イメージ」が「自分はぽっちゃりが自分らしい」と潜在意識レベル(心の深いところ)で思っているからです。

この「ぽっちゃりが自分らしい」という自己イメージが存在し続ける限り、どんな凄いダイエットをしても、一時的には上手くいって痩せても、また潜在意識がぽっちゃりの自己イメージに引き戻します。

逆に言えば、この自己イメージを書き変えさえすれば、どんな方法でも潜在意識が自己イメージ通りにしてくれるはずです。(よく用いられるのが、トランス状態の時に痩せている自分をイメージさせることでしょう。もしくはアファメーションなどを用いる。これらが上手くいかなかった人も多いと思いますが、その理由を今から書きますね。)

では「ぽっちゃりが自分らしい」という自己イメージが存在する理由は何でしょう?

実は「〇〇〇だから」がこの「ぽっちゃりした自分」に栄養を与え、生かし続けているから「ぽっちゃりしている」という事です。

具体的に言えば、

「私は運動が嫌いだ」・・・だからぽっちゃりしている。
「私は甘いものが好きだ」・・・だからぽっちゃりしている。
「私は炭水化物が大好きだ」・・・だからぽっちゃりしている。
「私はゴロゴロしているのが好きだ」・・・だからぽっちゃりしている。
「私は人の目をあまり気にしない方だ」・・・だからぽっちゃりしている。
「せっかく私に作ってくれた食べ物は例えお腹がいっぱいでも食べないといけないと思う。で、食べ過ぎる」・・・だからぽっちゃりしている。
「私はお洒落をするより好きな食べ物を食べている方が幸せを感じる」・・・だからぽっちゃりしている。

「だからぽっちゃり」、それが自分らしいと成り立たせている。

ここで勘違いしてほしくないのは、炭水化物を食べ過ぎだから太るとか、それら「だから」の理由は生理学的な理由で太ることよりも、もっと強い力が働くという事です。

それは「潜在意識でそう思い込んでいるから」太るってことです。
逆に自己イメージを書き変えれたら、こちらの「〇〇〇だから」も自然に変わってきます。

思考は実現するものと、しないものがあります。
しかし「強い信念は必ず何らかの形で実現します」。「心の奥から自分をどう思っているか?」それが重要なんですね。

「信念の力」が強いほど潜在意識は強く働きます。これが働けば、現実のいまと自己イメージの溝を修復するために「潜在意識の力」も働き、イメージに近づけます。

ダイエットで痩せた時点で疑うことなく、「これが本来の自分なんだ。本来はこの姿なんだ」と、強く何度も何度も思えば、そして「この痩せた自分が居心地がよければ」、これだけでも自然に自己イメージも書き換わるはずです。

それに伴い、「軽い運動なら私は好きかも知れない」「疲れている時はゴロゴロしてるより散歩に行く方が体も楽になる」「炭水化物も美味しいが、お肉や魚やお豆腐なんかもホントに最近は美味しいと思う」「美味しいものを食べている時より、お洒落をしてお出かけしたほうが楽しい」「お腹がいっぱいの時には、作ってくれた人には悪いが、我慢して食べるのも反って失礼だ」とか、痩せている理由に「心」の方が変わってくるはずです。これが書き換わった証拠です。

ここでダイエットの優秀なトレーナーさんが付いて、この方を痩せられるように管理してくれたとします。「炭水化物は控えて下さい」「甘いものは血糖値が上がらないように食べて下さい」「運動のメニューは週に3日はこれとこれをして下さい」。色々な方法を教えてもらい、実行して痩せました。しかし「現状維持機能」を敵に回しては勝てません(笑)(トレーナーさんが管理してくれる期間が「あなたが痩せるまでの期間」なら尚のことです)

痩せたい方が無理していたり我慢していたら、必ず「現状維持機能」が元に戻そうとします。ですから無理や我慢だけでは短期的には上手くいっても、長期的には上手く続かないという事です

ですからまずは、ゴロゴロしてたら「散歩をしてみる」。そして散歩の楽しさを実感する。風景を楽しむ。風の心地よさを感じる。花や草木の匂いを感じる。それから何より無理をしない。結果を求めないことです。

とにかく「好きな事、楽しい事、ワクワクする事などを、なりたい自分とどうやって結び付けるか」、これが潜在意識の力を使う際に大切になってくるという事です。