A矢「そりゃあ仕方ないですよ。漫画じゃないんですから」
先輩C「ハハハ。こっちが6、向こうが2、そして撃沈」
A矢「えっー、先輩達そんな目に合せるって、相当な奴らですね?」
先輩B「一人が恐ろしく強くて、その化け物のこと、他の仲間は知ってるヤツ結構いたけど。
お前も知ってる?〇〇って奴」
A矢「そいつなら知ってますよ」「確かにメチャクチャ強いですよ」
先輩C「俺ら、元々はこっちじゃないからよく知らないんだよね」

この人たちは元々〇○学園と言う「筋もん」の息子も多くいるところで、そこにも行けなくなった人たちらしく、こっちに住み着き、A矢の族の先輩になってたらしいが、その経緯は私はよく知らないし、族の上下関係には興味が無い私だった。

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先輩B「そいつ、どこ族よ?」
A矢「地元の2こ上が作った〇〇って族ですが、大体そこ入ってる奴ら多いですよ、この辺は」
先輩B「でっ、こいつも俺らのとこ入ってないってことは、その地元の○〇って族かな?」

俺のところに2人の先輩がすり寄ってくる。

俺はこういういかにもヤンキーがやる態度は腹立つから、挨拶してやろうと思ったが、止めた。

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A矢がすぐに先輩Bのとこに来て、耳元でささやく

A矢「こいつは俺のダチですが、族は入ってないです。」
先輩B「族、入ってねーんだ?ふーん。へー。ほー。」

少しバカにされたみたいに感じた。まっ、慣れっこだ。バカにバカにされても所詮バカだからしょうがない、と思った。

A矢「ちなみに先輩たちをやったその化け物とタイマン張ったヤツです。途中でその喧嘩、事情があって止めましたが、勝つことはあっても負けることはぜってーありませんでした!」

俺は「それは分からんだろ」と思った。喧嘩なんて最後の最後まで分からんからな、とも思った。が、面倒なんで言わなかった。
このA矢って奴は、族にも関わらず喧嘩したの見たことがない平和主義者(多分本当にしない)。「誰にでも本当に優しいイイ奴」だった。しかしバイクのテクニックは恐ろしいほど上手いし、恐ろしいほど速い。そしてバイクに乗った時は誰よりもクソ度胸があるヤツだった。

つづく・・・