仏教は世界三大宗教の一つに入るものです。世界三大宗教とは、仏教、キリスト教、イスラム教の三つですね。しかしこれは日本や中国での概念で、世界的に共通とは言えないので気をつけないといけません。信者数だけで言えば、キリスト教20億~24億人、イスラム教16億人~18億人、ヒンドゥー教は11億人以上で、仏教の信者数4億人~5億人と比べればヒンドゥー教の方が圧倒的に多いのでヒンドゥー教が世界三大宗教に入りそうですが、世界中に広まった事や広まった国の文化や社会に大きく影響を与えた事という視点で捉えると、やはり仏教、キリスト教、イスラム教の三つになるという事です。
そのキリスト教、イスラム教に次ぐ仏教のお話を、今回は少ししていこうと思います。私が「お釈迦様が好き」という事もありますが、「人が生きていく上で平等に多くの事を教えてくれる」のは、やはり仏教ではないかと思うからです。また多くの人が「人生を思い通りに生きたい」ですよね?しかし多くの人が「思い通りには生きられない」。更に「望み通りになることもあれば、ならない事もある」。そんな時も釈迦の考え方を受け継いだ仏教が色々と教えてくれるのではないかと思います。
仏教は世界三大宗教の中でも歴史は一番古く、今から2500~2600年ほど前の、紀元前500年頃にインドで生まれました。その後、北と南のルートを辿り、アジア各国に伝わっていきます。南のルートで伝わっていったのが南伝仏教です。まずスリランカに渡り、ミャンマー、タイ、ラオス、カンボジアなど東南アジア各国に伝わっていきました。これは「上座部仏教」と言われます。また不適切ではありますが、一般には「小乗仏教」と呼ばれているものです(不適切とは、大乗仏教がそうでない仏教と分ける際に用いられた言葉だからです)。それとは異なり、北方ルートを辿ったのが北伝仏教です。ガンダーラを経てシルクロードを東に向かい、中国に伝わり、朝鮮半島を経て日本に伝わりました。ブータン、ネパール、中国、ベトナム、朝鮮、日本などの北伝仏教は「大乗仏教」と呼ばれます。
つづく・・・