なぜこんな話を載せたかと言えば、つい最近、見たいと思っててなかなか見られなかった映画を見たせいです。(アマゾンプライムで(笑))。自分は「昭和生まれの人間」というのもあって、すごく感動した映画でした。
2014年6月14日に公開された「太秦ライムライト」(うずまさライムライト)という邦画です。
舞台は多くの時代劇を作り出した太秦、そこに働く人々のお話です。
少しだけ映画のあらすじを説明します。
主人公の長年切られ役を演じてきた役者さんが、現在では時代劇そのものが減少していき、映像やドラマでの出番がない日が年々増えていきます。更に、長年続いたテレビ時代劇『江戸桜風雲録』まで打ち切られ、仕事も無くなっていきます。本当はやりたくない映画パークのチャンバラショーに仕方なく出なければならないようになってしまいます。そんな折、新人女優の「さつき」に出会います。そしてさつきから殺陣の指導をしてくれと頼まれ、師弟関係となっていくというお話です。
主演は今は亡き福本清三さん。「5万回斬られた男」の異名をもつ時代劇の俳優さんです。
「水戸黄門」や「暴れん坊将軍」など数多くの時代劇の斬られ役として出演し、トム・クルーズ主演の「ラスト サムライ」では寡黙なサムライ役に大抜てきされた方ですね。
飾る事なく、自分を良く見せることなく、ただ己の進む道を信じ、ひたすらそれに打ち込む。長い年月、ただそれだけに打ち込む。時代の流れがどう動こうが自分の信じた道を生き抜く。全てに見放されたように感じても、映画でのセリフにあるように「どこかで誰かが見ていてくれる」。
昭和の香りがする「日本人の根底にある心」を感じさせてもらいました。