では、簡潔に説明していきます。
「戦わずして勝つ」「いかにして負けないようにするのか」
孫子の生きた時代は何百年も続く戦乱の時代でした。当然「戦」は国の大事で、避けては通れない最重要な課題です。負ければ全てを失い、命までも奪われる時代です。どんなことをしても「生き延びなければならない」「生き残れればチャンスは来る」、そんな思いがあったのかも知れません。
敵国となる国が他国を攻めて自滅するかもしれないし、他国に滅ぼされるかもしれない。だからこそ「むやみに戦いを挑み、リスクにさらされる方法」ではなく、「戦わずに勝つこと」「負けないようにすること」、ここに着目して徹底した合理性と現実主義とも言える兵法を生み出したと思います。
「戦わずして勝つ」という状態は自国も無傷、敵国も無傷の状態ですよね。よって勝利したものは最大の利益が得られる事にもなります。
「兵は詭道なり」
これは簡単に言えば、真っ向から勝負に挑むのではなく、敵の意表を突いたり、弱点を良く知り、そこを狙っていくといったことです。
「徹底した備え」
これは、敵は何時攻めてくるか解らないので、それに対しての「あらゆる備えを常に怠らない」こと。「生き残る」うえでは言うまでもない事でしょう。しかしそれだけではなく、誰でも一度は聞いたことがある「彼を知り己を知れば百戦あやうからず」ということも「備え」だと思います。
どういう事かと言えば、敵を知り自分を知ればまず負けない。相手を知らないが自分をよく知っていれば勝敗は解らない。結果は半々。もし相手の事も知らない自分の事もよく知ろうとしないでは負けて当たり前。常に危険がついてまわる。故に己と敵に関して徹底した「備え」をしておけという事でしょう。言い換えれば、敵や己の情報収集と分析を徹底することもまた「備え」だとも言えます。
「戦を長引かせず素早く勝つ」
戦いを素早く終わらせる。理由は、戦いが長引けば長引くほど兵は疲れ、戦力は削がれ、食料の備えも尽きてくる。戦に必要な資金も無くなる。故に「勝敗は素早く決めるに限る」という事でしょう。やると決めたら素早く動き、動いたなら速攻で決めろ、みたいな感じでしょうか?
風林火山陰雷の「風」「火」「雷」のようでしょうか?
まとめ
孫氏の兵法を現代風に当てはめ、「ビジネスで生き残る」という視点で考えてみれば、何かと参考になります。例えばビジネスを始める上で、マーケットに参入しているのが大手で自分が弱者だと知れば、決して同じ土俵でビジネスしてはいけない事が理解できます。負ける勝負を初めからしない事が生き残る道だと解れば、無駄な努力より適切な努力に切り替えようと思うはずです。言い換えれば、戦わなければ生き残る道はあるということだと思います。弱者だから出来る商品や、弱者だからできるサービスで顧客満足度を上げたり、差別化して「戦わずして勝つ」道を摸索すればいいという考えも出てきますよね。
あくまで主観的に、且つ超簡潔に要約したので宜しくです。